お前はお前でちょうど良い。
顔も体も名前も性も
お前にそれはちょうど良い。
貧も富も親も子も
息子も嫁もその孫も
それはお前にちょうど良い。
幸も不幸も喜びも悲しみさえもちょうど良い。
歩いたお前の人生は
悪くもなければ良くもない。
お前にとってちょうど良い。
地獄へ行こうと極楽へ行こうと
行ったところがちょうど良い。
うぬぼれる要もなく
卑下する要もない。
上もなければ下もない。
死ぬ日月さえちょうど良い。
────「仏様のことば」だそうである。何かの本からか、手元のメモ帳に書かれていた。なんかなあという気分のとき、このメモを、じっと眺める。